ボロアパート投資に関する広告を見ない日はありませんが、中には詐欺まがいの内容も混ざっているため、注意が必要です。
特にボロアパートを購入し家賃収入やキャピタルゲインを提案することは不動産投資に詳しくない人にとっては夢のある話に聞こえます。
しかし、実際にはかなり細かい所までチェックをしなければ詐欺である可能性もある事を知っておきましょう。
この記事では実際に起きているボロアパート投資詐欺について解説します。
アパート投資を検討している方やこれから始める方は、是非最後までお読みください。
ボロアパート投資における詐欺物件とは?

ボロアパート詐欺の概要を説明すると、本来の目的を達成できないボロアパートだと知りつつも購入させる事です。
また、資金計画上では本来購入できないボロアパートを購入させる詐欺も含まれます。
2008年にアパート投資をさせるために預金口座を改ざんし、銀行融資を組ませるという詐欺事件がありました。
いわゆる、かぼちゃの馬車事件です。
インターネットでは様々な不動産投資詐欺について知識を得る事ができますが、その分詐欺の手口も巧妙化しています。
ボロアパート詐欺についても、不動産投資を始めたばかりの人が狙われるケースもあるため注意が必要です。
ボロアパート投資における詐欺の手口とは?
ボロアパート詐欺の手口は、購入前と融資、購入後のフェーズで行われる事が多いです。

ここでは実際に使われている手口について解説しますので、参考にしてください。
レントロール詐欺


レントロールとは、アパートの戸数やランニングコスト、家賃収入などが分かる表です。
不動産投資をする際にはこの内容を確認し、どのくらいの年数で投資金額を回収できるのかを検討し、購入判断します。
つまり、レントロールに記載されている情報はボロアパート投資においても非常に重要な情報になります。
レントロール詐欺とは、レントロールに記載されている内容に虚偽があり、あたかも優良物件に見せる事で粗悪物件を高値で買わせようとする詐欺です。
「家賃が高く設定されている」「空室を入居としている」「ランニングコストが安い」
こういった改ざんが見られるのがレントロール詐欺の特徴ですが、ボロアパートの投資に慣れている人でなければ分からない事が多いです。
そのため、怪しいと感じた場合は購入を思いとどまる事が重要です。
契約詐欺
ボロアパートは築年数が経過しているため、権利関係が複雑になっている事があります。
例えば地権者が複数存在しているケースです。
この場合は売却について全員の合意を得る必要があり、1人でも合意を得られない場合は売却できません。
契約詐欺はこういった事実を隠ぺいし、売却してしまう詐欺です。
その他にも、手付金を持って逃げたり事前に説明した内容と契約内容が大きく異なっており、かつ説明せずに契約させるケースもあります。
映画のような詐欺手口ですが、残念ながら現在も横行している手口と言えます。



契約時にはしっかりと内容を確認し、分からない点がなくなるまで質問をするようにしましょう。
「ボロアパートはこういうものですから」「みなさんこの内容で御納得していただいてます」といった言葉で安心させる不動産会社には、特に注意しましょう。
建築要件詐欺


ボロアパートは購入後に売り抜けるかどうかがポイントになりますが、その際には土地でも売却できる事が重要です。
しかし、そもそもボロアパートが建っている土地が再建築可能な土地かどうかは、不動産のプロでもない限り即座に判断する事ができません。
建築要件詐欺とは、再建築できない事を分かった上で買わせる詐欺です。
この手口は口頭で「土地の価値が高く売却する際も高く売れますよ」などと再建築可能である事を信じこませる点にあります。
リフォーム詐欺


ボロアパートの購入金額はインターネットで調べる事ができますが、リフォーム箇所の相場を1箇所づつ調べる事は難しいです。
こういった知識は不動産投資を繰り返す事で蓄積されるため、ボロアパートを不動産投資のスタートとして購入したビギナーは持ちえない知識という事になります。
リフォーム詐欺はこういった知識がない投資家に対し、リフォーム施工していないのに見せかける詐欺です。
この詐欺を使う業者は壁紙の裏側や天井裏など、見えない部分を施行しあたかも施行したかのような写真を見せ、請求してきます。
リフォーム詐欺にかからないようにするためにも、納得のいかない請求は支払わないようにしましょう。
ボロアパート投資で詐欺にかからないためのポイントとは
ボロアパートは購入しやすく低リスクという事もあり、不動産投資に詳しくない投資家も購入できます。
そのため、詐欺グループはこういったビギナー層を狙ってくる事が多いです。



安全にボロアパート投資を進めるためにも、ボロアパート詐欺にかからないためのポイントを抑えておきましょう。
セカンドオピニオンは大事


怪しいと感じた場合は勿論、納得がいく説明であってもはじめはセカンドオピニオンするようにしましょう。
物件資料と売買代金、レントロール、リフォーム金額と提案内容を持って別の不動産会社に行き、内容を確認してもらう事で整合性を取る事ができます。
もし身近にボロアパート投資に詳しい一般人がいれば、是非アドバイスをもらうようにしましょう。
市役所で確認する
再建築不可であったり前面道路に何かトラブルがある物件かどうかは、物件がある市の市役所で確認する事ができます。
再建築できるかどうかは都市計画課と建築課、道路については維持管理課もしくは道路課で確認する事ができます。
調査は不動産のプロしかしてはいけないという決まりはありません。



面倒であっても最初は市役所に赴き購入しようとしている物件について調べるようにしましょう。
出口戦略は自分で立案する


不動産会社が提示する投資計画は、理想論である事もあります。
ボロアパートは家賃収入に加え、いくらで売却できるのかという点が重要です。
しかし、家賃設計はともかく幾らで売却できるのかを確実に予測できる不動産エージェントはいません。
そのため、以上に高い利益予想を出してくる提案は疑うべきです。
粗い内容でも良いので、まずは自分でしっかりと出口戦略を立案し、さらに現実的かどうかを不動産のプロに聞くようにしましょう。
ボロアパートを初めて購入し投資運用する場合は、まずはプラスマイナスゼロとなる計画をオススメします。
うまい話に乗らずに、慎重に物件を選ぼう
ボロアパート詐欺の手口は多岐にわたり、中には詐欺にあったことすら気づかないケースもあります。
また、1度でも詐欺にあってしまうと次の投資に対して必要以上に及び腰になってしまい、せっかくのチャンスを活かせない事もあります。
健全なメンタルでボロアパート投資を進めるためにも、詐欺対策はしっかりと行いましょう。
コメント