家の売却をスタートしたものの、中々買い手が見つからないというケースは多くあります。
景気の影響や周辺に競合となる中古戸建てが多く公開されるといったことが要因となることもありますが、多くの場合は販売方法もしくは販売している家に原因があります。
そのため、販売が長期化しているのであれば、まず売却の内容を見直すことをおすすめします。
この記事では家が中々売れない売主向けに、売れない家の特徴と解決方法について解説します。
売れない家の特徴と解決方法

家が売れない場合、次の特徴に該当していることが多く、家自体に問題がある場合もあれば販売方法に問題がある場合もあります。
- 相場よりも高い価格設定になっている
- 再建築不可物件になっている
- 契約条件が買い手に不利な内容になっている
ここでは、家の販売が長期化している原因と解決方法について、上記のポイントを抑えながら解説します。
相場よりも高い価格設定になっている
相場よりも高い価格設定で販売している場合、根拠がないのであれば買い手は購入に対し消極的になるでしょう。
例えば太陽光発電や蓄電池の搭載、築浅物件、リフォーム済み物件、敷地が広い、床暖房付き、建築会社が大手メーカーで保証期間内などのプラス材料があれば、相場よりも高い価格設定できる可能性はあります。
しかし、プラス材料がなく売主が「儲けたい」という理由で高く価格設定したのであれば、買い手が魅力を感じることはないでしょう。
- 相場観を身につけて、適切な価格設定をする
- ポータルサイトの特性を理解して、発見されやすい工夫をする
価格が高いことが販売長期化の原因になるのであれば、適正価格に合わせる価格改定をするようにしましょう。
また、その際には不動産ポータルサイトの検索価格幅を意識した価格にすることがポイントです。
ポータルサイトの多くは、価格の下限と上限の検索を1,000万円もしくは500万円単位で設定しています。
つまり、2,000万円が販売価格の家であれば上限2,000万円以下の検索で表示されますが、2,050万円の家は2,500万円もしくは3,000万円の検索条件に設定しなければ表示されません。
そのため、2,000万円で家を探している人がターゲット層にも関わらず、違う層の買い手しか見てくれないことになります。

このように、適切な価格設定とターゲット層が検索によって表示される価格帯を意識することで、販売計画は大きく改善することができるでしょう。
再建築不可物件になっている
家を購入する買い手は生涯住むことを目的にしつつも、万が一の際には売却できる物件であるという要望を持っています。
そのため、建て替えできないという再建築不可物件の反響は大きく減ることになるでしょう。
なぜなら、買い手にとっては資産価値が低いというデメリットと、住宅ローンを組むことができず現金購入となるというデメリットがあるからです。
さらに、現金購入の場合は登記費用も高くなり、買い手にとっては不利なポイントが増えることになります。


建築不可の原因には、解消可能である場合もあります。
建築不可要因の1つに前面道路との接道幅が2m以下になっているケースがありますが、隣地から少し土地を購入し接道を拡張したり別の場所から接道できるように土地購入することで、解消することができます。
その他にも、原因に応じた解消方法は不動産会社がノウハウを持っていますので、売却時に相談してみましょう。
不動産会社としても売却できる物件を販売したいという意向である筈なので、率先して案を提案してくれます。
また、再建築不可要件を解消できないのであれば、収益用物件として投資家をターゲット層に加えるようにしましょう。
再建築不可物件は、リフォームすることは可能です。
そのため、物件の購入費用と諸費用、リフォーム費用の総額が想定する家賃で回収できる範疇になるのであれば、投資家が現金購入する可能性は高いでしょう。



このように、再建築不可物件はまず建築可能にできる可能性を検証し、万が一難しい場合は投資家向けに売却する販売計画に修正することがおすすめです。
契約条件が買い手に不利な内容になっている
「契約から引渡しまでの期間が半年以上先、もしくは2週間以内」
「建物の契約不適合責任免責」
「残存物は撤去せずそのまま引渡し」
「価格交渉は一切不可」
上記の記載が物件資料にある家は、非常に売りにくいといえます。
売主にとってはメリットが多い条件ですが、買い手にとっては何もプラスがない条件です。
不動産売買は双方にとってメリットがある条件でなければ、締結することは難しいです。
そのため、上記のような記載があり販売が長期化している場合は、緩和できる条件を検証することをおすすめします。
特に、「建物の契約不適合責任免責」は買い手にとって大きなリスクとなります。
引渡し後に雨漏りや白蟻被害、重要な木部の腐食などが発生した場合であっても、買い手は全て自己負担にて対応するしかありません。
このように契約不適合責任が免責となる物件は非常に販売が難しくなるため、なるべく条件から除外しておくことをおすすめします。


また、売主は1円でも高く売りたいという思いがあり、買い手は1円でも安く買いたいという思いがあります。
つまり、全く価格交渉を受けないという条件は買い手の金銭的事情を一切汲み取らないと明言している販売方法となっており、早期売却の観点からおすすめできません。
そのため、販売価格を価格交渉を見越した価格設定にするなどの対策をし、不動産会社と決めたラインまでは価格交渉を受ける準備をしておくようにしましょう。



このように、買い手が買いやすい条件をイメージし販売条件を調整していくことは非常に重要なステップだといえます。
売れない家の特徴を排除して、適正価格で売却を!
販売した家が長期間売れない状況は、大事な家を否定されたような気分になるためストレスを感じます。
また、住宅ローンが残っている場合であれば売れるまで支払いを継続する必要があるため、経済的負担も多くなるでしょう。
このような状況を早く終わらせるためにも、販売が長期化している原因を究明し改善することが重要だといえます。
この記事では家が売れない原因と解決方法について解説しました。
現状を改善しなるべく早く家の売却を完了させるためにも、是非参考にしてください。
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