相続した親のアパート、築古だから売却すべき?持ち続けるか否かの必須確認事項

親から相続した古いアパート、賃貸に出して持ち続けていた方が利益が出そうな気もするし、売りに出した方が良い気もする。
どっちにしたほうがいいかわからない、そもそも自分にはハードルが高すぎないか、と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
実際、建物の状況、そしてあなたが今置かれている状況によって持ち続けるべきか、売却すべきかは異なります。
そんな時、正しい判断をするために重要なポイントがいくつかあり、下記が確認すべき事項になります。

持ち続けるか、売却するかの必須確認事項

  • 立地状況の確認
  • 管理状況の確認
  • 入居状況の確認
  • 金銭状況の確認
研究所長

必須確認事項を元に、
・賃貸を続けても問題ないのか
・売却した方がいいのか

判断するための考え方をこの記事では解説していきます。

こちらで解説する事項をチェックしていけば、相続した親のアパートを継続して運営できるのか、そしてもし運営するのであればなにを改善すべきなのか問題点が見えてくるようになります。
是非最後までお読みください。
目次

相続した親のアパートを持ち続けるか、売却するか判断するための必須確認事項

ここから売却か持ち続けるかを判断する上で必ず確認してほしい事項の内容を解説していきます。
肝に銘じてほしいのが、不動産経営において絶対の正解はない、ということです。
不動産は世界に一つとして全く同じ内容の物件はありません。
ですから、あの人があのやり方で成功していたから、自分も同じようにすれば絶対成功する!というのは通用しない世界です。
どちらかというと、これをやったら失敗する、という事象を一つ一つ丁寧に取り除いていくのが正しい不動産戦略といえます。
これから解説していく確認事項は、成功するためというよりも、失敗しないための判断基準みたいなものです。
これらの考え方を軸に、是非ご自身の物件と向き合ってもらえればと思います。
では、解説していきましょう。

立地状況の確認

確認ポイント
  • 相続したアパートがどういった立地に建っているのか
都市部では駅近、車社会の地方では周辺に生活環境が整っている立地がよいとされているのは皆さんもご存じかと思います。
最近の都市部、特に東京都では駅徒歩5分いないでないと賃貸付けが難しいと言われてしまうくらい、駅までの距離は重要視されています。
地域のニーズを満たした立地でないと、なかなか借り手は見つけにくいです。
特に新築当時と現在で、周辺の住環境が代わり、将来的に賃貸需要がないところにあるようなアパートはかなり賃貸難易度が高いです。
研究所長

相続して初めてのアパート経営の場合、立地の悪い物件を扱うのは難しく、売却を検討したほうが無難かと思います。

ただ、だからといって、立地が悪いならすぐに売却したほうがいい、というわけではありません。
駅まで徒歩圏内ではない、いわゆるバス便で数十分のような一般的に悪条件と言われているような立地の賃貸物件でもきちんと賃貸経営を成功させている方はいらっしゃいます。彼らからすると、他にライバルが居ない分かえってやりやすい、ということで好んで駅から遠い物件を選択しさえします。需要が低いところでも彼らのように借り手を連れてくるには、高度な知識と経験が必要ですが、絶対に賃貸が不可能ということではないのです。
裏を返せば、いくら立地の良い場所であろうとも、賃貸戦略を間違えればライバルに潰されてしまうことも普通に起きてしまうのが、賃貸経営の難しいところです。
もちろん、立地条件が良い方が圧倒的に経営しやすく、悪条件であれば売却したほうが良い可能性は高いです。
最終的には、現在の立地の状況を見て、アパート経営をやっていけそうかどうかを判断した上で、賃貸を継続するか売却するかを判断しましょう。

管理状況の確認

管理というと、建物の管理がパッと思い浮かぶかと思います。
もちろん、建物の管理が行き届いているかどうか、もとても重要ですが、もう一つ、入居者の管理が行き届いているかも重要です。

建物の管理がきちんと行き届いているか

確認ポイント
  • 修繕が然るべき時期にきちんと行われているか
  • 部屋の間取りが現代に適しているか
建物の状態を確認するとき、築年数の話がよくでてきます。
もちろんそれも非常に重要なのですが、然るべき時期にしかるべき修繕をした、管理の行き届いていた物件かどうか、というのが重要です。
都度きちんとした処置をした物件は当たり前ですが長持ちします。
大きなものでいえば外壁の塗り替え、屋上防水などがあり、それぞれ大体15年周期でやってきます。
小規模な修繕も含めて、きちんと行われているか確認しましょう。
また、部屋の間取りもチェックしておくべき項目になります。室外の洗濯機、三点ユニットなど、現代にマッチしていない間取りは選ばれにくいため、大掛かりなリフォームになる可能性があります。
そういった手間のかかるアパートなのかどうかをよく分析する必要があります。

入居者の管理がきちんと行き届いているか

確認ポイント
  • 非常識な入居者が入居していないか
  • 滞納癖のある入居者が入居していないか
入居者がきちんと家賃を払ってくれている人なのか、近隣住民に迷惑を掛ける人ではないか、というのも重要なポイントです。トラブルメーカーかどうか、というのは自身のメンタルに支障をもたらす可能性があります。
メンタルを病むくらいなら、売却をすぐにでもしてしまった方が絶対にいいです。
研究所長

お金は生活に豊かさをもたらすための手段であり、稼ぐことが目的ではありません。

また、家賃がきちんと入ってくるか、というのは収入に直結します。
家賃を数か月滞納してしまうと、後々まとめて払う、というのはほぼ不可能です。
だからといって追い出そうにも、入居者が了承してくれればいいですが、してくれない場合、裁判手続きを経て強制退去まで持っていかなければならず、かなり骨の折れる作業になります。
例え持ち続けていた方が儲かったとしても、精神が蝕まれるような賃貸を続けるくらいなら、売却してしまった方がよほど生産的で良いでしょう。
管理されていないアパート、管理しようとしてもそもそもの管理が難しいアパートというのは本当に立て直すのが難しいです。
相続した親のアパートが残念ながらそういった状態であれば、買取業者に買い取ってもらうのが一番です。
しっかり管理されている物件であれば、ご両親に感謝して、他の確認事項を元に持ち続けるか、売却するかを検討しましょう。

入居状況の確認

確認ポイント
  • 入居率がどれくらいなのか、計算をしてきちんと確認
入居率がどれくらいなのかを把握しておくことも、今後経営を続けるかどうかで重要な指針となります。
簡易計算方法は下記になるので、これを参考に確認してみてください。
【月5万円の部屋が10部屋あるアパートでの計算例】
満室時 5万円*12か月*10戸=600万円
実際の年間賃料収入 450万円
稼働率 (450万円/600万円)*100=75%
立地状況同様、稼働率が現時点で悪いからダメ、というわけではありません。
募集努力をしてなお悪いのか、何も対策をしていなくて悪いのか、というので数字の印象は全く変わってきます。
仮に50%を切るような非常に悪い数字だったとしても、それが改善できそうかどうか、というのが重要です。

金銭状況の確認

資金繰り、お金の管理がしっかりできているかどうかも非常に重要です。
アパート自体に問題がなくても、返済に余裕がない、他に借金を抱えているなどであれば、すぐに現金化してご自身の生活を立て直すことに意識を注力を注ぐのが良いしょう。

借り入れ額は過大ではないか

確認ポイント
  • 収入に対して返済額が大きすぎないか確認
相続したのが古いアパートだったからといって、ローンが残っていないとは限りません。
賃料収入に対して、借入の返済比率が大きすぎると最悪赤字になります。
借入返済比率は下記の計算式で算出出来ます。
【計算例】
毎月の返済額 40万円(元利均等返済)
年間の変差額 40万円×12ヶ月=480万円
実際の年間賃料収入 750万円
480万円/750万円×100=64%
この返済比率が50%以上の場合、将来資金繰りに窮する可能性が出てきます。
70%以上ともなれば、かなり厳しい戦いとなります。

修繕積立はきちんとされているか

確認ポイント
  • 将来の大規模修繕に備えて、きちんと資金が蓄えられているか
建物の管理状況の欄でもお話ししましたが、建物には周期的に大規模修繕があります。
直近で既に修繕済みであればいいですが、修繕時期が間近に迫っているのに全く積立金がない、という状態ですと問題です。
また、大きなものでなくても、修繕が必要になる機会は多くあるので、そういったものに備えて積立金を備えていなければなりません。
月々の収益がプラスでも、修繕費を合わせるとトータルでマイナスになってしまっては意味がありません。
そういった余力金分を差し引いてもなおキャッシュフローがでる物件であるかどうか、確認しておくことも重要です。

自身の所得税の確認も怠らずに

確認ポイント
  • アパートを引き継ぐことにより、課税率がどう変わるかも必ず把握
あなたがサラリーマンや自営業者であれば、元々ある給与所得や事業所得に不動産所得が上乗せされ、そこから税金がかかります。
出典:国税庁ホームページ(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm
もともと高い税率の人が賃貸経営を引き継ぐと、不動産所得についても高い税率で課税されます。
それによってキャッシュフローがマイナスになってしまうこともあり、持っているだけで赤字化してしまいます。
ただ、これは法人化することで対策することができますので、自身の所得に合わせてどう運営すれば上手くいくか考えることが重要です。

親のアパートのことをきちんと把握して相続すれば、保有も売却も怖くない

いかがでしょうか。
冒頭でもお話しましたが、読んでいただいて一番理解していただきたいのは、現状の課題点、問題点を把握することが重要、ということです。
課題点、問題点がわかれば、改善ができます。
改善方法が見えてくるのであれば、持ち続けるのも良し、全く見えてこないのであれば売却してしまうのが良いでしょう。
最後に、賃貸経営は楽して儲かるものではありません。
必死に情報収集をして、最適な賃料で貸して、収支とにらめっこして運営していくものです。
生半可な気持ちで挑むと、痛い目に合うでしょう。
あまりアパートと向き合う時間がない、面倒なことはしたくない、という方は売却を選択するのが賢明です。
ただ、この記事を最後まで読んでくださった方であれば、少なからず、危機感を持ったうえ、不動産について勉強する意欲のある方だと思います。
確認事項と照らし合わせて、いけそうであれば賃貸経営も視野に入れていただいて問題ないでしょう。
物件のことを把握していれば、保有も売却も怖くありません。
是非、検討してみてください。
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