田舎暮らしはのどかな反面、生活インフラが貧弱だったり、ご近所さんからの監視がきつい、など負の側面があったりします。 今回は、実際に住んでいた人で、気が滅入るような出来事についてアンケートをとってきました。 勿論全ての地域で当てはまるわけではないですが、田舎への移住を検討している人は要チェックです。
目次
田舎特有の住環境で気が滅入るパターン
まず挙げられるのが、住環境で気が滅入るパターンです。 田舎というと、何もなくて不便なイメージで、実際皆さんも何もないことに不自由していますね。 また、野生動物、虫が大量に生息しており、そういった環境にかなり四苦八苦しているみたいです。 田舎は静かでいい、と油断していると、虫の鳴き声にうなされるかもしれません。
田舎特有の住環境で気が滅入るポイント
- 生活インフラが整っておらず、全ての行動に負荷がかかる
- 灯りが少なく、夜は気軽に出歩けない
- 夏場の環境が最悪
夏場の暑さと虫のうるささにストレスが溜まる

山の中程というところに立つ家で暮らしていました。周りを見ても建物は少なく、森と林があるばかりです。穏やかで長めの良い場所であり、近所さんがいません。近くに家がないので、あまり地元の人とは関わり合いを持ちません。 なので、近所付き合いで気が滅入るようなことはありませんでしたが、代わりにきつかったことは夏場の暑さです。 山と山との間の窪んだ地、いわゆる盆地に住んでいたため、風通しがいまいち悪く、夏場はとにかく熱かったです。エアコンは必須な生活でした。 夏場の暑さは尋常ではなく、真夏でも水枕を用いるなどして寝ていました。最近では新発明でひんやりとした冷気が籠もって気持ち良いシーツなどがあるので、そういった物を購入して暑さを凌いでいました。 また、夏には虫が多く、昼はセミ、夜はカエルがうるさく、安眠出来ずに困りました。そういったときには耳栓をして外部の音をシャットアウトして何とか安眠をものにしたものです。
商業施設も近くにないため、生活はいちいち不便
近くに商業施設がなく、スーパーなど買い物できる施設まで行くのに時間がかかります。5キロほど走らないと何もお店がありません。自分は車を持っていなかったので、自転車での移動になります。夏場の買い物は困りました。 商業施設の関係で困ることと言えば、夏にエアコンが故障すると、業者も遠くにあるので修理にきてもらうまでに時間がかかるのも困りものでした。大きな車では入れない場所にあるので、修理屋にきてくもらうまでも手間でした。
車がなければ普通の生活すら不可能

私は学生時代は東京で過ごし、就職してから地方で初めての生活を送ることになりました。
田舎暮らしで大変だったことは、電車やバスなどの公共交通機関が実質的には機能していないという点です。
車を持たなければ、趣味はおろか普通の生活をすることは不可能でした。
車を持てば解決する問題ではありますが、車は初期費用に加えて、点検、整備費用や燃料代、税金など金銭面で大きく負担がかかります。
さらに地方だからといって、物価が東京より安いかというとネット売買が主流となった昨今では大して違いはありませんでした。
東京都へ引っ越すことで、きつかった田舎暮らしから抜け出しました。 私自身、東京出身で地方へいる間も東京の友人の家など何度も滞在した経験もあることから特に躊躇する要素はなく、どういった暮らし方、人付き合いをしているのかは事前にある程度知っていました。 東京に引っ越してからは、東京の過ごしやすさを実感しました。公共交通機関の利便性や人付き合いのスムーズさなどを強く感じ、地方にはない利点と感じます。
街灯がなくて夜は暗く、野生動物もうろうろしていて危ない

周りは田んぼだけしかなかったため、街灯もありませんでした。 帰りが遅くなったら全然見えず、寄り道せずに帰ってました。1番危険だったのが野良犬が結構うろうろしてたので、怖かったです。 一度だけ自転車で移動してると野良犬が襲ってきたのは1番怖かったです。移動するのは自転車かバスだったのですが、バスは1時間にするか来ないかの少なかったです。 バス停もあんまりなかったので、バス停に行くのもきつかったです。しかもバスの時間もわからなかったので大変でした。コンビニも自転車で、行かないといけない位の距離だったため駄菓子屋さんでしかお菓子が買えなかったです。
田舎特有の人間関係で気が滅入るパターン
もう1パターンで非常に多かったのが、やはりご近所さんとの人間関係。 田舎は村社会が大変だと言う話はよく聞きますが、実際苦労している人が多かったみたいです。 人が少ない分、少しでも何かあるとすぐに噂が広まってしまうのはどうやら本当のようです。 良い人が多ければ支え合いになるのでしょうが、ゴシップ好きなおばちゃんがいる田舎にあたってしまうと苦労しそうだな、と思いました。
近所付き合いで気が滅入るポイント
- 全ての行動が監視されている
- 自分の生活に干渉してくる
- 地域のルール、行事に合わせられないと、孤立する
家庭の事情が全て筒抜けな上、気に入らない事があると干渉してくるのがストレス

周りはほぼ山と海と田んぼに囲まれており、隣の家に回覧板を回すのに15分以上歩かなくてはいけない状況。 周りはほとんど農家関係で、生まれたときから自分のことを皆知っているような環境です。 町内のことはほぼ全て把握しつくしているボスのような存在のおばさまがいて、「○○さんの家の長男が大学受験失敗したらしい」ということや、「○○さんの旦那はうつ病になって会社を辞めたらしい。」という情報をスピーカーのように皆に広げていくので、個人情報も何もあったもんじゃありません。 排他的な環境でもあるので、うちに町の外の友だちを連れてきたりしたら、嫌味タラタラで、「あんなチャラチャラした街の子と遊んでるの?恥晒し??」などという言葉を浴びせられます。 周りを警戒しながらの生活は非常にストレスでした。 「家を継ぐ」という文化もまだ残っているので、長男や一人っ子の人は「大事な家の後継ぎね」などと小さい頃から言われ続けます。
面倒な相手と上手く距離を取るには
学生のうちはどうしようもなかったので、とにかく高校卒業まで耐えました。 自分の事に干渉されたくなかったので、できる限り目につかないような対応をします。 プライバシーに関することを聞かれても、失礼にならない範囲で適当にあしらって、「まあこの年齢になると色々ありますよ」とか、「町外に出ると新鮮な空気が吸えますよ」などと答えておきます。 学校の日は帰りが夜になることがほとんどだったので、町の住人と顔を合わせる機会はほぼなく、休みの日はなるべく家に居ずに外に出るようにしていました。 イベントや食事会に参加するのは3回のうち1回程度に抑えて、住人とはつかず離れずの距離を保っていました。 村八分になり、家だけ仲間外れになってしまうことで不便になったり、不利を被ったりということもあるので、ずっと常に気を遣っていましたが、私の高校卒業を機に家族で町外のマンションに引っ越したので、面倒なことに巻き込まれず事なきを得ています。 引っ越しがなく、そのまま田舎での生活が続いていたらと思うとゾッとします。
自分の行動にいちいち口出しされて面倒

近所の付き合いが、少し面倒に感じていました。 主におばさま達なのですが、私の容姿や家の出入りを逐一、噂し合っていたのです。 私は田舎にしては少し派手な格好をしていたので、噂のネタになっていたようです。 「また違う服着てた」「この前はこんな服着てた」など言われていたようでした。 また、仕事で出張が多かったのですが、「2~3日見かけなかったけど、どうしたの?」なんて言われることもありました。 付き合いが密で良いと思う人もいるかも知れませんが、私にはかなりストレスに感じました。 田舎なので、農業をしている人や趣味で家庭菜園をしている人も多いです。 お野菜をいただくことが多く、それ自体はとてもありがたいことです。 しかし、裏で「何もお返しがない」「こっちがあげてばっかりだ」なんて言われていることを知って、ショックでした。 お返ししなければいけないなら、欲しくありません。
精神的にも、物理的にもプライバシーがなくて鬱になる

田舎暮らしできつかった事は、周りの住民が固まって噂話をしてきたり、家に勝手に上がり込もうとしてきたり、プライバシーがなかったのが本当にしんどかったです。 在宅中鍵をかけていたら「何で鍵がかかってるんだろうねぇ?」という声がしてドアノブをガチャガチャして扉から離れていった音がした時はゾッとしました。 スーパーで購入したものまで知られているような状態で、「ウィンナーばっかり食べてちゃダメよ!お弁当には楽ちんだけどね!」などと娘の友達でもない子のお母さんに言われたり、それが嫌でアマゾンを頼んでも「何で宅配サービスばっかり使ってるの?外に出て運動しないと!」などと言われたり、周りの人が自分達家族を見張っているようで気が狂いそうになりました。
都会暮らしには村社会は無理
夫の仕事の都合で3年を目処に…という事だったのですが、頑張って周りに馴染もうとしても、東京生まれ東京育ちの自分がそこまで振り切って田舎に馴染めるわけはなく、どれだけ頑張っていても「ほら、あなたは都会育ちだから」と揶揄われることに限界を迎えました。 私がこのような状況に耐えられず鬱になりオンラインで医師やカウンセリングにかかりたいと泣きついた事と、その後カウンセリングにかかる前に全く動けなくなった事で単身赴任で私と娘は実家に帰る事が出来ました。 娘も周りの子供の使う言葉がわからず「よそ者」として学校で扱われていたので私と実家に帰りたいと泣きじゃくったので夫にとってはそれはショッキングな事だったようです。
地域のルールに合わせられなくて孤立

緑が豊かで四季の変化を楽しめる地域でした。田舎に住んたきっかけは仕事の関係で、都会から移り住むことになりました。賃貸の一軒家(平屋1階建て)で家と家の感覚も広く、都会とは全く違う雰囲気に最初はワクワクしていました。
しかし、最初に苦しんだことはゴミの出し方でした。その地域特有のゴミの分別の仕方、ゴミステーションの使い方、ゴミを出す時間帯が決められていました。
その地区の中にはこのゴミは誰々のゴミ、となぜか把握している人もいてそれはすごいストレスでした。
仕事に出ているので、日常の中で関わる機会は多くはありませんでしたが、井戸端会議のような場所を挨拶だけして通りすぎるのも何だか辛かったです。
近隣の方々は挨拶はしてくれるけれど、よそ者を扱うような態度や目線をものすごく感じました。
冬の除雪作業では、雪を捨てる場所で少し揉めてしまったこともあり、とても居づらくなってしまい引っ越しを決意しました。
耐えようと思えば耐えることはできましたがか、特に冬の除雪作業では、みんなでその地域をとことんきれいにする、みたいな雰囲気があり、時間をかなりとられてしまい、仕事以外での疲労がどんどん溜まってしまいました。
今ふり変えれば、もう少し、自分から挨拶だけでなく、話しかけたり分からないことを自分から聴きに行ったりする姿勢を見せることが必要だったかなと後で感じました。
都会育ちだったので近所付き合いなんてほとんどなく、そういった経験がなかったことも今回の田舎暮らしでは影響してしまったと思っています。
あとは、安くて広いからといって平屋の一軒家に住むことはかなりのリスクでした。その地域をしっかり下調べすべきでした。
行事の強制がしんどい

田舎のぐらしには行事がつきものです。
私の地域では山行、川掃除、神事などで、ゆっくり田舎暮らしのはずが、予想以上に土日を拘束されることがおおいです。
過疎化がすすんで、平均年齢が上がっている分若者が頼られて体力が必要なことがたくさんありますし、体力だけでなく、マニュアルがない村だけの常識みたいなのがあるので、話を聞いて一生懸命覚えなければならない事が多く、ストレスが溜まる事が多数です。
さらに田舎暮らしのいい面しか見てなかったので、冬は雪がおおく、夏は虫が多くなの、悪い面は住んでから実感しました。本当にどれだけカメムシいんねんって話です。ちゃんとメリット・デメリットを考えて生きていかなければならないなぁと思います。
しんどいことも多いけど、いいところもある
村の行事も参加すればするほど理解できますし、根本では別にそういうのが嫌いとかではなく人付き合いは好きなので、当たり前のように挨拶がかわせる田舎は良い意味で人と人が強干渉していきていける場所なんだと思います。
都会では隣人がどこで働いていてどんな家族構成なのか?がわからないことは普通ですが、田舎にはそういうのがなくて、それは行事や日常でみんなが繋がっている体と理解できました。
虫や雪はなれます。むしろ慣れれば楽しめます。季節の移り変わりを感じるのに必要なことだったんだと改めて思うことができます。これま都会では、気がつけば冬とか夏が終わるとかそーゆー感覚でしたが、しっかりと感じれる田舎がやっぱいいです。
まとめ:田舎への移住は慎重に
都会の喧騒から離れて静かに過ごそうと思ったら、田舎の方がうるさい、なんてことが発生してしまうのは辛いです。 特に人間関係がこじれると、大変です。 もし静かな場所に移住したいと考えているのであれば、田舎過ぎず、都会過ぎず、それなりに人がいる地方都市がいいのではないでしょうか。 それでも田舎がいい、というのであれば、いきなり移住、ではなく、事前に居住希望地域の雰囲気を調べておくといいかもしれませんね。
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