不動産情報はインターネットで殆どの情報を集められるものの、毎日最新情報をチェックするのは手間がかかります。
また、プロならではの意見も大事にしたいところですが、不動産会社から良い物件を優先的にしてもらう方法はあるのでしょうか?
1つの方法として、不動産会社に「良い物件を紹介したいお客様」と思わせるという点があります。
その一方、不動産会社に嫌われてしまうと良い物件情報の紹介は後回しにされてしまいます。
この記事では、不動産会社に嫌われるお客様の特徴と解説し、その上で良い物件を紹介してもらう方法を解説します。
なお、当記事では不動産売買を前提として書いていますが、賃貸物件にも共通して言えることが多いです。
賃貸でいい物件を紹介してもらいたい方も是非参考にしてみてください。
目次
これをすると嫌われる!不動産屋が一番嫌がること

悪気がなくとも不動産会社に嫌われてしまう事があります。
勿論、不動産会社も客商売なのであからさまに嫌っている態度を取る事はないと思いますが、「このお客様への物件紹介は後回しにしよう」と判断される可能性はあります。
一見、担当者の好き嫌いに思えますが、実はそうではなく次の理由によって印象づけられている事が多いです。
情報を隠しながら情報を得ようとする
不動産会社に殆ど自分の事は話さず、情報だけ詳しく聞こうとするお客様は毛嫌いされます。 個人情報を伝えたくないという気持ちは不動産会社も大いに理解している一方、お客様の情報が分からないのであれば何が良い情報なのか判断できなくなります。
「〇〇町でこの金額の物件が出た時だけ教えて」という要望をお客様がしたとしても、その要望がお客様にとって本当に正しいのかが分からないからです。
不動産会社の仕事はただ言われた物件情報を公開することではありません。
それであれば、インターネットで調べた方が早くすみます。
不動産会社が本来行う仕事とは、お客様にとってベストな不動産を紹介することです。
そのため、何故その街なのか、他の街でベストな物件が出た場合どうするのか等、確認する事が沢山あります。
不動産会社は当然、個人情報保護法に基づく管理を実施しています。 そのため、不安にならず希望条件を伝えるようにしましょう。



同じ物件の事を色々な不動産屋に聞いて回る
不動産業界は物件の貸し借りで成立しているため、1人のお客様が色々な会社に問い合わせした場合、その行動は容易に判明します。 また、別会社だと思っていたら実は同じグループで社名が違うだけ、という事も多くあります。 同じ物件であればどの業者に聞いても情報は同じです。そのため、複数社に同じ質問をするのではなく1社に深く質問するようにしましょう。
売主の情報を聞く
お客様が売主の情報を聞こうとする場合、直接契約することで仲介手数料を浮かせたいというケースが殆どです。
その場合不動産会社は利益を得ることができず、他の物件を紹介したとしても同様の行動をする可能性があると考えます。
そのため、売主情報を聞き出そうとすることは不動産会社ではタブーとなっており、理由を話してもしつこく聞こうとするお客様には「来店拒否」とする事もあります。

仲介手数料を値切る
売主の情報を聞く行為にも似ていますが、仲介手数料を値切る行為も嫌われます。 勿論、交渉の権利はあるものの、動産の価格交渉の様に「他ならこの金額なんだけど、お宅はいくらになる?」というような意味合いであれば間違いなく断られます。 そればかりか、物件紹介を停止する処置を取られる可能性もあります。 仲介手数料は物件紹介や案内、調査、書類作成代だけでなく、宅建業者としてリスクを背負う対価も含まれています。 引き渡し後にトラブルが起こらないように、物件の紹介の裏で、仲介業者は綿密な調査を行っています。
土地建物を購入した買主が、媒介した宅建業者は、建物の雨漏り、受水槽の水漏れ、敷金の返還債務の引受義務についての説明を怠り、これにより損害を被ったとして、媒介した宅建業者に対し損害賠償の支払を求めた事案につき、買主の請求が一部認められた
出典:雨漏りと敷金引受けに関する説明義務を仲介業者が怠ったとして損害賠償請求が認められた事例(一般社団法人不動産取引推進機構)
そのため安易な価格交渉を受け入れる不動産会社はなく、どうしても仲介手数料を値切って欲しい場合は「資金計画が合わない場合の相談としてお願いする」程度に留めておきましょう。
不動産屋に嫌われるとどうなる?

不動産会社に嫌われた場合は物件紹介の優先順位を下げられてしまうことになり、良い物件の紹介を受けるチャンスが減ります。
そのため購入タイミングがどんどん後ろになってしまい、その分余計な家賃を支払うことになったり鋼材の価格高騰で高い家を購入することになる可能性があります。
また、購入する意思を伝え申込書を記入した後だったとしても他の御客様に契約されてしまう可能性もあります。
つまり、不動産会社に嫌がられることで不動産購入に関する必要事項が全て後回しになってしまい、結果的に大きな損失に繋がる可能性があります。
不動産屋から好かれるお客さんになるには

ここまでは、嫌われるポイントについて解説しました。勿論、不動産会社に媚びを売る必要は全くなく毅然と要望を伝える事は非常に大事です。 しかし、好かれることで良い物件を優先的に紹介してもらえるというメリットがあるため、ポイントは抑えておきましょう。
具体的な要望を伝える
個人情報を話さないお客様は嫌われますが、具体的な要望を伝えるお客様は好かれます。
仮に現実離れした要望であったとしても、要望する理由までを話す事で不動産会社は実現する方法を模索する事ができるからです。
最終的には要望を盛り込んだ不動産購入に繋げる事ができるため、なるべく具体的な要望を伝えるようにしましょう。
紹介を受けた物件に対し感想を伝える
物件紹介をした後、興味がなかった場合やイメージと合わない場合はスルーするお客様が多いです。 不動産会社もそういった対応に慣れていますが、だからこそ感想はしっかりと伝えましょう。LINEやメールでも大丈夫です。 どういう理由で検討に合わなかったのかを伝えることで次からの紹介精度を上げることができ、お客様としても要望に合う物件紹介が多くなります。

便利屋のように扱わない
感想を返信するという点にも含まれますが、不動産会社はコンサル会社のような位置づけです。 インターネットに全ての物件情報が公開されている中、不動産会社の訪問が絶えない理由に「不動産購入で失敗したくない」という思いがあります。 失敗しないためにはお客様に合った提案や資金計画をする必要があり、不動産会社は総合コンサルティングを行う事で安心安全のステップを提供しています。 必要以上に気を遣う必要はありませんが、手足のように動いてくれる便利屋さんではないことを知っておきましょう。
気になる事をしっかり伝える
言いにくいことがあっても、納得のいく不動産を購入するためには御要望をしっかりと伝える事は大事です。 不動産会社からすると沢山要望を伝えてくれるお客様は提案しやすく、何も反応がないお客様は商談を進めて良いのか迷ってしまいます。 また、後から要望を伝えたとしても、その時点では盛り込めない事もあります。 そうなった場合はお客様にとって後悔が残る結果となってしまいますので、注意が必要です。
まとめ:好かれる客となって良い物件を購入しよう

不動産会社から良い物件を紹介してもらう為には、不動産会社にとって良いお客様だと思ってもらえる事が大事です。 そのためには嫌われないようにすることもポイントですが、しっかり要望を伝え紹介物件の感想を伝えるだけでも大きく印象が変わります。 良い意味で不動産会社を利用するためにも、今回の記事で記載したポイントを活かし納得のいく不動産購入をしましょう!
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